皆さま
おはようごさいます。
今日は、大きなプロジェクトに参加したばかりの私の友人宛のメッセージを匿名でご紹介します。
お疲れ様です。
プロジェクトに入って1週間経ちましたが如何ですか?
ここからは、私の独り言とでも思って読んでみてください。
33年間に渡りIT業界でサービスを提供する側で生きてきた経験から私なりにあなたの状況を想定し、私から言える事をコメントしたくなって連絡させてもらってます。
私は数えきれないくらいのプロジェクトを経験し、今回のあなたのロールであるPMOもやったり提案したりしました。
あなたが入っているプロジェクトの規模、PMOという役割(組織)の性格、プロジェクトのフェーズから推測して、以下のような感触を持っていませんか?
・このプロジェクトの目的(ゴール)は何だろう?
・プロジェクトが大きくて誰が何をやってるのか分からない。
・動き始めたばかりで進んでいるのか停滞しているのか分からない。
・プロジェクトの指揮命令系統はどうなっているんだろう?
・PMOもとりあえず大勢いるけど皆何をやっているのか分からないしそもそもPMOの役割って何?
・明確な指示がない。
・PMOって雑用係じゃないの?
・何か改善したいのだけど誰に何をどう伝えたらいいのか分からない。
・PMも一杯いるけど何をやってるの?スキルは大丈夫なの?
・私は何をやればいいの?
・俺はスキルが高いんだこんなの俺の仕事じゃない。
・レポート先は誰なの?私の仕事を評価するのは誰?
・プロジェクトが一杯あるけどどれを担当するんだろう?決まっているとしたら全体の中の位置づけは?等々
私も過去こんな事を感じながら仕事をしてきました。
あなたはPMOを経験しているので、全部が当てはまるとはとても思えませんが、何らかの疑問、違和感を感じていませんか?
私の考えをはっきり申し上げると、プロジェクトマネージャは嫌われ役汚れ役、PMOは雑用係です。
こんな事を言うと身も蓋もないじゃないかと思われるでしょうね。いや、分かってるよと思われるかも知れません。
でもこれだけははっきり言えます。プロジェクト特に大きなプロジェクトは、かっこよく上流コンサルティングが私の仕事ですとか、エンジニアなんだから技術的な仕事しか興味ありません、
等と言ったり思ったりしている人が大勢います。でもそんな人達だけではプロジェクトは回らないんですよ。
PMやPMO等と言うManagementと言う単語が着く仕事は、上記のような勝手に自分の仕事の範囲や指向を決めてしまっている「お子様達」に働ける場を提供するのが仕事であり、
それがプロジェクトの中で一番大事な仕事なんです。「お子様達」は私から見ればアマチュアです。プロではありません。
じゃあプロって何なのよと思われるでしょう。当然です。
私が定義するプロと言うのは「指示が無くても自分で仕事を見つけて実行しプロジェクトの目的に自立的貢献できる人」です。
言い方を変えると、環境のせいにしない、人のせいにしない、どんな仕事でも手を抜かない、目的も自分で想定して確かめ違っていたら改める等、要は自立できる人です。
あの大前研一もマッキンゼーでは先輩のカバン持ちをしながら仕事を覚えて行ったそうです。
ここからは、私が心がけてやってきたこと結果として自分のためになった事に触れます。お分かりだとは思いますが復習だと思って問い直してみてください。
・雑用と思っても積極的取り組み必ずアウトプットを出す。
・人が嫌がる仕事でも率先して取り組む。
・相手の立場になって仕事の内容を確認/定義する。
・困っている人には手を差し伸べる。
・サボっている奴の仕事が回ってきてもやって結果を出す。
・電話の取次ぎや会議室の確保も「何のために」を常に意識して対応する。
・人の話は先ず聞く。
・努めて仲間を作りそれを大切にする。
・意見を言うときは必ず許可を得て言う。
・自分の仕事に勝手に線を引かない。
・分からなかったら先ずやってみる。
・以上のような取組を通じて覚えたり分かったりしたことは必ず記録して次の仕事に応用する癖をつける。
以上のような事を繰り返し続けていくと、キーマンが誰か、これを決めるためには誰と誰が必要か、サブプロジェクト間の関連、お客様の業務、プロジェクト内のパワーバランス、この仕事は誰が適任か、大きなところでは
プロジェクトの本当の目的、それに対するプロジェクトの状況等が自然と分かってきます。そうなってくると周りから相談されたり任される仕事のレベルが上がってきます。
ここまで読んで頂ければ、いや既にお気づきかもしれませんが、プロと言うのはノウハウを「勉強」したり知識を収集して出来上がるののではなく、目の前の仕事(それがたとえ雑用に見えても)を問題意識を持って
実践していくことでのみ育つものなのです。もちろんノウハウや知識を否定する気はありません、あれば越したことはないですから。
まだ、多少の混乱や違和感を持って職場で頑張っておられることと思います。釈迦に説法かも知れませんが、あえて私が挙げた地道な努力を目的意識を持って是非実践してみてください。
見る人は必ず見ています。そしてそれが評価されいつの間にか「なくてはならない人」になっている。そんなものです。
そして、誰からも頼りにされる真のプロフェッショナルになってください。人生はずっと学びの連続です。そこでの実績を自分のものにすれば収入やポジションは後から着いてきます。
迷わず頑張ってください。
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