今回は、Alumni(アルムナイ)についてです。
直訳すると、同窓生という意味で、今まで卒業生やOB/OG等学校の同窓会というとらえ方が一般的でした。
ところが最近では、企業の退職者のコミュニティーとして運営され、特に人事領域で注目されています。
メリットや同窓生に対する期待は以下が挙げられます。
1, 優秀な従業員の雇用に役立つ
他社に移って経験を積むことで、さらに技術や知識に磨きをかけた優秀な元従業員を再度雇用することができます。また、アルムナイ自身も企業のビジョンや風土を理解しており、企業はアルムナイのスキルなども理解しているので、採用後のイメージが付きやすく、非常に高いパフォーマンスを発揮してくれる可能性が高い。
2, 採用/育成コストを抑えることができる
求人票を出して応募がくるのを待つのではなく、こちらから直接採用を持ちかけるダイレクトリクルーティングや、社員の紹介で採用に繋げるリファラル採用などと同じように、アルムナイとの関係性をしっかりと構築しておくことで、低い採用コストで済みます。また、業務内容や会社のビジョン、風土などを理解しているので、採用後の育成コストも低く済みます。
3, 顧客やアンバサダー、パートナーになってもらうことができる
また、企業としては、ネットワークを通じて新商品などの情報を拡散し、マーケティングを実施したりできたりします。
4, 有力や情報を得ることができる
アルムナイは、社内の知らない外の世界の情報を持っているので、アルムナイを対象にしたアンケートを定期的に実施するだけでも、有益な情報を取得することができます。
私が席を置いたSAP社も創業者の発案で、大規模なコミュニティーを運営していますが、以下の様な課題もあります。
1, 再雇用という面では、特に日本は「出戻り」というマイナスイメージがある。
2, コミュニティーメンバーはスキルやバックグラウンドが様々なので、まとめるのが大変。一歩間違うと単なる「サロン」になってしまう。
3, アンバサダーやセールスパートナー等の制度はまだ実績がないため、ビジネスモデルが描いにくい。
ともあれ、私もSAP Alumniの一員として活動を開始しました。
前向きな成果が出るように取り組んで行きます。
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