以前にも投稿しましたが、現時点の調査結果に方向を兼ねての情報提供です。
1. SAPは、ソフトウェアの保守で2027年問題の当事者です。
SAP S/4HANA Cloudは今後の製品という事になっていますが、製品名でなく、ERPをコアとした運用形態の総称であり、新たなサービス形態の総称もしくはコンセプトと捉える方が良いと思います。
また、自身がクラウドサービスを提供するのではなく、Public Cloudと組んだ提供、もしくはオンプレミス形態のPrivate Cloudでサービスは提供されます。
コアのとはERPにAriba、Concur、SuccessFactors等はSaaSで提供される別サービスになります。
その他、追加機能は条件付のアドオンで対応するとなっており、コアに手を入れる事が可能となります。
つまりパッケージのライセンス販売ではなく、契約そのものがコアのクラウドとSaaS+アドオンでの利用課金に変わると考えられます。
システムのマイグレーションやアップグレードだけでなく契約も変わることから、少なくとも技術的な問題ではありません。
2027年問題は、ECC6.0からS/4HANAへのアップグレード問題と捉えられています。しかしSAPの広報の情報では、アップグレードの実績は事実上なく、新規の採用決定が殆どなのはそのためです。
私は現在当事者ではありませんが、経験上以下の疑問点があります。
1, コアであるERPの範囲。APOやBI等のコンポーネントの扱いが不明。
2, インダストリーソリューションの扱いが不明。
3, SaaSにクアリスティクスは含まれるのか不明。
4, 実際のECC以前のバージョンからS/4HANAへの移行方法が不明。
5, 旧バージョンの保守契約は新バージョンに引き継がれるのかが不明。
6, 新旧バージョンの平行運用は可能なのか不明。
少し考えても多くの疑問があります。
RISE with SAPもパートナーの再編だと思います。
契約や課金の問題、保守の問題、移行の問題に加えパートナー迄巻き込むこの変化にどう対応するかは、難しい問題です。
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