今回は、半導体(Semiconductor)についてです。
最近、供給不足で何かと話題に上りますが、その正体について触れたいと思います。
半導体製造装置協会では、以下の様に説明されています。
「半導体とは、電気を良く通す金属などの「導体」と電気をほとんど通さないゴムなどの「絶縁体」との、中間の性質を持つシリコンなどの物質や材料のことです。ただし、このような半導体を材料に用いたトランジスタや集積回路(多数のトランジスタなどを作り込み配線接続した回路)も、慣用的に"半導体"と呼ばれています。半導体は情報の記憶、数値計算や論理演算などの知的な情報処理機能を持っており、電子機器や装置の頭脳部分として中心的役割を果たしています。」
「半導体製造装置とは、その名前の通り半導体(集積回路)を製造するために用いられる装置のことです。半導体製造装置にも実にさまざまな種類のものがあります。たとえば各種の材料膜を形成する装置、写真蝕刻技術を利用して材料膜を形状加工する装置、微量不純物を添加する装置、組立て装置、検査装置などです。半導体を進歩させるためには、それを作る半導体製造装置の技術革新が必要不可欠なのです。」
私も半導体については、富士通の半導体工場及びLSI設計会社・半導体テスターを製造しているSIIの工場・材料となるシリコンウエハーを製造しているMEMCのシステム担当でした。
ですから、多少の工程はイメージが出来ます。
簡単に言うと。
1, シリコンのインゴット(高価)をカットしてシリコンウエハーにする。
2, シリコンウエハーの断面に写真の様に回路を焼き付ける。
3, チップの形にダイアノンドソーで切断する。
4, 更にLSI等に向け回路を集積する。
半導体で有名なのは、インテルですね。
パソコンなどの中心部に使用される、汎用チップです。
最近では、台湾のTSMCが知られています。
日本の熊本に工場を作って進出してきています。
では、昨今の半導体不足の原因について、記事を引用します。
「2020年の秋以降、世界的な半導体不足に見舞われていますが、その要因はひとつではありません。供給のひっ迫と需要の拡大を引き起こす、複数の要因が複雑に絡みあっているのです。
半導体不足の主要因について、以下の点が挙げられます。
米国と中国の経済摩擦
新型コロナウイルスの感染拡大
サプライチェーンの混乱と輸送コストの急騰
新たな需要の発生
ウクライナ危機の影響」
原因は一つでは無いようですが、政治要因などで需給バランスが崩れたところに、コロナの影響で、工場の操業度が落ち、サプライチェーンも混乱した、と言うところです。
どのような製品もそうですが、安定供給に向けた取り組みがグローバルで必要ですね。
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